ひとつの仕事を効率よく済ませて「ゆとり」を作る

「ゆとり」とは“物事に余裕のあること,窮屈でないこと”を指します。

 自分はゆとりをもっていると感じて生活することは、ストレスを抑え、幸福度を高めることができます。

 仕事における「ゆとり」の敵、それは「時間の浪費」です。

 

 仕事のムダを排除して生産性向上とはよくいわれています。

 ただし、決まった時間のなかで次々とこなしているのに、「もっとたくさんの仕事を。」といわれたら、辛くも感じてしまいますよね。

 ひとつの仕事を効率よく済ませて「ゆとり」を作り、いっそ休憩しましょう。

 

時間の浪費

 日々の仕事のなかで、時間を浪費していないか冷静に見直して見ましょう。

 また自分でなくても、まわりにこういった人がいないか見てみるといいですね。

 指摘して改善を促してもいいですし、「ああはならない」と自分を戒めるだけでも十分です。

 

仕事に必要なものや資料を探している時間が長い

 筆記用具からはじまり、仕事に必要な参考書類を探している時間も含まれます。

 これらの時間は普段の仕事として“常態化”してしまっているため、あらためて見直そうとしないと気づかないものです。

 探し物の時間短縮には、整理整頓が効果的です。

 〈参考記事〉デスクまわり整理とビジネスデスクの使い方

 

常態化:もともとは良くない状況であったものが、あたりまえの状況になっていること

 

緊急度や重要度の低い仕事を先にやってしまう

 これは“少しでもラクしていたい”といったヒトの心理から「急ぎじゃないんだけど簡単だから」と、ついつい選択してしまいます。

 そうしたからといって、緊急・重要な仕事が消えてくれるわけでもないのですから不思議な行動です。

 そんな心理に打ち勝って、緊急・重要な仕事ほど優先的に処理してしまいましょう。

 

ひとつの仕事がおわってからでないと、次の仕事にかかれない

 これはヒトそれぞれの特性にもかかわるので、極端なことはいえませんが、

  • 電話に応対しながらメモをとる,必要な情報を調べて応える
  • 上司との会話のなかで次に必要な情報を考える

 といった程度のことは、同時にやってしまいましょうということです。

 例えば、電話応対で「後ほど調べて、こちらから折り返します」としたら、調べる時間と,相手の都合のいい時間にこちらから電話する といった手間がかかります。

 

 難しくない仕事であれば、同時進行で処理して時間を短縮しましょう。

 ちなみに、難しい仕事であっても2,3件同時進行が集中できる人、1件だけの場合に集中できるという人が特性上存在します。

 これは単に、向き不向きであって、それぞれ特性を活かしたやりかたで正解です。

 

ひとつの仕事にムダな手間をかけている

 これは、パソコンのWordやExcelといったツールに不慣れなことが原因ですが例えば、

  •  手書きで下書きしてからパソコンで清書
  •  電卓を駆使して手書きで表の作成

 といったことに時間を使ってしまっている場合です。

 覚えた分だけ仕事の効率があがるのがパソコンツールなので、どんどん覚えましょう。

 

 余談ですが、Excelは速さを追い求めると、『マウス不要』になるそうです。

 ショートカットキー操作で全てこと足りるのだと。

 私も興味を持っていろいろ使いますが、『マウス不要』には至っておりません(笑)

 興味がある方、是非お試しください。

 

どの仕事も同じペースでやっている

 「まるでロボットのようにずっと同じペース」というと、いい仕事しているように感じますが、われわれはロボットではないので実際にはむずかしい話です。

 ヒトだからこそ、集中すべきときに能力を発揮させるのです。

 逆に、能力を出しても出さなくても結果が変わらない仕事であれば、気楽にこなすこともできます。

 メリハリをつけて、ここぞというときに最高のポテンシャルを発揮しましょう。

 

 「彼は普段はマイペースだけど、急務な仕事に対してはスゴイんだよね。」といった言葉は『褒め言葉』です。

 本人にしてみれば追い込まれない限り手抜きに徹しているだけかもしれないのに、メリハリのある行動はお得ですね。

 このように、“人に頼まれた仕事”は優先的に処理すると信頼につながりやすいので覚えておきましょう。

 

判断、決断をするのに時間がかかる

 仕事に対する自信がないと判断・決断に迷いますよね。

 迷ったら相談なのですが、なにもかも相談していると時間を浪費してしまいます。(自分も相手も)

 つまらないことまで相談しなくて済むように、どういう判断・決断がこの会社にとってのセオリーなのか、常日頃考えながらまわりをみましょう。

 もちろん今までにない事例の決断であれば、相談すればいいわけですから。

 

自分の能力を過信している、または過小評価している

  • 自分の能力を過信している人
  • 能力以上の仕事を引き受けてしまいがちで、他人に頼らず、結果、時間を浪費します。

  • 自分の能力を過小評価している人
  • 失敗を恐れるあまり、慎重すぎて仕事がすすまない、結果、時間を浪費します。

 まずは自分の能力を理解して、見合った仕事はなにか考えられるようにしましょう。

時間的余裕「ゆとり」をもつことのメリット

 

能力向上に使える時間が増える

 得意分野を振り下げたり、資格にチャレンジしたり、講習を受けて勉強できたりと、専門能力を身に付けることができます。

 

社内外の人たちと交流する時間が増える

 いろいろな人たちと話せば話すほど人脈が自然に広がります。人脈が広がれば、情報量も増えます。
 やはり経験者からの話というものはとても価値の高い情報です。

 

ものを調べたり考えたりする時間が増える

 企画や提案をするときには、下調べにかけた時間が説得力を生み出します。
 考える余裕もなく仕事に追われている人より、考えてから行動できる余裕のある人のほうがいい仕事ができます。

 

趣味に使える時間が増える

 プライベートの充実に時間を使えるようになることで、人間的な幅が広がり、健康になります。

 

家族と団らんする時間が増える

 ご家族をお持ちのかたは、プライベートの枠のなかに『家族』が存在します。
 家族とかかわる時間が増えれば、情緒的に安定しますよね。