[理科工作]電磁石をつくろう@電磁石とは
今回は「電磁石」を作ってみようと思います。
Kさんと「リニアモーターカー」の原理について話していたところ、「超伝導」の原理になって、さらに元となっている「電磁石」の原理となりました。
「電磁石」であれば手軽に作れます。
理科の実験など使用される一般的な永久磁石は磁力が出続けます。(だから永久磁石)
公園の砂場などで砂鉄の回収の実験を授業で行ったこともあるかと思いますが、磁石についた砂鉄が取れなくてイライラしますよね。
こんなとき、電磁石であれば磁力のオン-オフが可能なため、ひっついた砂鉄が離れやすくなって便利ですね。
永久磁石の磁界
永久磁石についておさらいします。
永久磁石はご存知のとおり、N極とS極があって、N極からS極へむかって磁力が発生しています。
磁界:磁力がはたらく空間の状態
電磁石のしくみ
電気的に作られる磁石をいいます。
鉄心(鉄の棒)に巻きつけたコイルに電流を通電すると磁界が発生し、鉄心が磁化されて磁石のようになります。
電流を止めると、ただの鉄心に戻ります。(厳密にはわずかに磁力が残りますけど)
磁力:磁石のように鉄などの金属を吸いつける力
磁化:磁力をもつこと
電磁石もN極とS極があって磁力をもっています。
今回はこのイメージに近いものを製作します。
関連法則
これは電気の「右ねじの法則」になります。
コイルに流れる電流の方向にそって右手を沿わせる動きをすると、親指の指す方向が磁界の向き(N極)を指していることになります。
私は中学生の頃これを「右手のにぎにぎの法則」として習いました。
覚えやすかったのですが、大人になって公的な呼び方ではないと知って少しショック(笑)
磁界の強さをHとして、電流をI[A]、1m当たりのコイルの巻き数をn回/mとすると、以下のように表すことができます。
H(ヘンリー) = n ・ I [A/m]
この公式から、磁界を強めるためには、コイルの巻き数を増やす、または電流を増やすことであることが解ります。
[理科工作]電磁石をつくろうA電磁石をつくる
テーマ
「電磁石をつくる」
準備したもの
- エナメル線(Φ0.4・10m巻)
- 鉄心(ボルト40mmで代用)
- 単三用電池ボックス(スイッチ付)
- ヤスリ
予算
- エナメル線 540円
- 六角ボルト 150円
- 電池ケース 250円
- 単三電池 100円
計 1,040円 ぐらい
難易度
所要時間
準 備 :30分
製作時間:30分
ものづくりスタート
コイルの製作
六角ボルトを鉄心として、エナメル線を巻きつけていき、コイルを製作します。
すきまを無くすように締め付けながら巻きつけます。
結構力が必要です。
首下(ネジの部分)4cmに8mほど巻きつけました。
巻きつける時にネジの溝が結構ジャマでした。ただの鉄の棒をがんばって探すべきでしたね。(汗)
エナメル線の外皮を剥がす
電池ボックスへ接続するために、エナメル線の先端部分の外皮(絶縁体)をヤスリで削ります。
※剥がさないと電気を流せません
棒ヤスリでは力が入らなく、効率が悪かったので、紙ヤスリで削りました。
電池ケースへの結線(繋ぎ込み)
ヤスリで外皮を剥がしたら、電池ケースへ結線します。
指で捻りつけて、最後にラジオペンチで軽く締め付けます。
強く締めるとちぎれるので注意
完成
完成です。実にシンプルです(笑)
【電源オフの状態】
【電源ONの状態】
【動画】
18秒の動画です。Kさんが説明しながら操作しています。
[まとめ]
今回作った電磁石は次の理科工作などに活用していこうと思います。
電磁石の使い方は多種多様です。
クレーンの先に大型の電磁石をつけることで、散らばった鉄製品を吊り上げることにも使われています。
電磁石はいろいろなところで世の中の生活を支えていますので、興味深く見てみましょう。