“電気”は目に見えないからこそイメージが大切!
「電気とはなんでしょうか?」この質問にひとことで答えることは少しむずかしいかもしれません。
まず“電気”で動くモノを思い浮かべてみましょう。
- 家のなかを照らしている照明
- 髪を乾かすドライヤー
- 食材を冷やす冷蔵庫
- 電池で動くオモチャ
目に映るモノのほとんどが電気で動いています。
現代は電気なくしては成り立たないほど、電気を求めるモノであふれています。
これらのモノを動かすために必要となるエネルギーが“電気”なのです。
ヒトは電気で動くのかというと、違いますよね。
ヒトは食料をエネルギーとして動きます。
“電気”とは、“電気”で動くモノを動かすエネルギーなのです。
説明の中に“電気”という言葉が入っていて、文章としておかしいですよね?
そうなのです。この言葉はあやふやで、ひとことではハッキリと説明できないのです。
そんな“電気”は目に見えないからこそイメージが大切です。
“電気”を知るために必要な4つの言葉
ここから“電気”を知るために、
- 「電流(でんりゅう)」
- 「電圧(でんあつ)」
- 「回路(かいろ)」
- 「負荷(ふか)」
といった言葉について知ることになります。
電気の世界、掘り下げればいくらでも専門用語にまみれるのですが、この4つの言葉が何かを知るだけで、“電気”という一見あやふやな言葉もイメージしてわかってきます。
“電気”のイメージ
電流(でんりゅう)、電圧(でんあつ)は目で直接見ることができません。
世の中で大活躍しているのにその姿を直視できないなんて!くやしいです。
ですので、身近にある何かに例えたいところです。
そうですね...『水』にしましょう♪
大きなバケツに水がいっぱい入っています。
このバケツの底には水の重みがかかっています。この重みは「圧力(あつりょく)」※と表わされ、水の圧力なので「水圧(すいあつ)」といいます。(水に動きがないので「静水圧」ともいいます)
【圧力(あつりょく)】
物体の表面または内部の任意の面に向って垂直に押す力で,その大きさは単位面積あたりに働く力で表わされる。SI単位ではPa(パスカル)。静止流体内の1点に働く圧力は方向によらず一定で,これを静水圧という。
このバケツの底に穴をあけちゃいましょう。すると水がいきおいよく流れだします。
この水の流れを「水流(すいりゅう)」といいます。
ただ下にこぼしてももったいないので、レールを敷いて水の流れを楽しみます。
この水が流れるレールを「水路(すいろ)」といいます。
水の流れをもっと楽しみたい!水車でも取り付けて回転する姿を楽しみます。
せっかくですから、その回転する力を利用して仕事をさせます。
(日本では昔この回転力を利用して、うすを引かせたりしてました)
このようにエネルギー(水の流れの力)を利用して、仕事をするモノを「負荷(ふか)」といいます。
身近にある『水』のイメージをつかめたところで、さきほどの「電気4つの言葉」を当てはめてみましょう。
- 「水圧(すいあつ)」=「電圧(でんあつ)」
- 「水流(すいりゅう」=「電流(でんりゅう)」
- 「水路(すいろ)」=「回路(かいろ)」※「電路(でんろ)」もあります
- 「負荷(ふか)」=「負荷(ふか)」これは一緒です。
では次に、『水』の絵を、“電気”の絵に変えてみましょう。
このようになります。
水の入った水圧の源である「バケツ」→電圧の源である「電池(でんち)」に。
水が流れる「レール」→電流が流れる「電線(でんせん)」に。
水流で回転する「水車」→電流で光る「電球(でんきゅう)」に。
置き換えました。
水の流れ→電気の流れ となるのですが、『水』という目に見える存在から、目に見えない存在になりますから、
やじるし→をつけて、流れる方向を示します。
電流が流れる電線でつながれた「回路(かいろ)」は、スタートからゴールまで繋がっていないといけません。
電池でいうと、プラス(+)からマイナス(−)までの回路ができていないと、電流は流れないということになります。
実はマイナス(−)から電子が移動して…と電流が流れているように見えるお話しもあるのですが、ここでは触れません。
『プラス(+)からマイナス(−)までの回路がつながっていないと、電流は流れない』と覚えておきましょう。
さいごに
“電気”のイメージをつかめるように『水』に例えてみました。いかがでしょうか?
仕事をしていて新人さんに教えるときもやはり「水」に例えてみるのですが、なかなか好評です(笑)
直接目に見えない,触れないからこそイメージとして掴んでおければ、少し身近に感じれるのではないかと思います。