レポート作成のコツ

自由研究レポート作成

自由研究は、研究内容もそうですが、がんばって研究したその中身をどうみんなに伝えるかが大切です。

伝え方が工夫されていて見やすいものであれば研究内容をより良く見せる(魅せる)ことができます。

 

いきなりこんなこと言われても、頭のなかが「白紙からどう進めようか?」と考えてしまったら、途端に難しくなります。

 

研究でも発表でも、「基本構成」というものがあります。この構成をもとに穴埋めをするように進めていけば、思ったよりスムーズにレポートは完成します。

 

ブロック遊びに例えると、

「大きな飛行機を作る」

完成品イメージを目指して、いきなり組み立てていくのではなく、各箇所を別々に組み立てた方が、作りやすくて出来栄えもいいものです。

@コクピットを作る

A胴体を作る

B主翼(左)と(右)をそれぞれ作る

C尾翼を作る

 

@からCを組み立て(つなげ)て、飾り付ける(付属品も付ける)

といった感じですね。

 

研究レポートも同じで、

@構成をもとに、それぞれまとめます。

Aテンプレートに従って、見栄え良く配置します。

 

もちろん、まとめ方は人それぞれで自由なのですが、自由過ぎることは逆に困ったりするものですので、まずは与えられた構成に従っていいと思います。

やりはじめから挫折するよりは絶対いいです。

 

表現の仕方が違っても「書くべきポイント」には大きな違いはないものです。

慣れてきたら、「書くべきポイント」を抑えたまま、自分らしい表現(個性)を出せるようになっていきます。

 

自由研究テンプレートはこちら↓

Power Pointo版(PC)

PDF版(PC)

 

[自由研究レポート構成の基本例]

 

1.研究テーマ(題名)
2.このテーマを選んだ理由
3.方法と内容(そして検証)
4.結果と分かったこと
5.感想、今後の課題
6.参考資料・Webサイト(誰かの意見を参考にしたら、その方の紹介も忘れずに)

 

こんな構成にすると、書きやすくて、読み手にとっても、わかりやすいまとめになります。

 

では、それぞれについてもう少し細かくご紹介します。

 

1.研究テーマ(題名)

 

ただ行ったことをそのままテーマとするのは少しもったいないです。

せっかく研究したのですから、やっぱり見て欲しいですよね?

 

「どんな研究をしたのかわかる」そして、「読んでみたい」と思ってもらえる。そんなテーマを考えてみましょう。

 

簡単な手法をご紹介します。

 

「2つのヒントをつなげるテーマ」

 

1つ目のヒント:内容から特徴的なことを一言(少し大げさでもOK)

2つ目のヒント:研究したことを伝える一言

 

これを簡単につなぐと、興味をもってもらえるテーマに変えることができます。

 

例えば、小学生低学年でよくする「あさがおの観察」

内容は伝えるまでもなくわかりますので、1つ目のヒントを付け足します。

 

思ったより成長が早い!あさがおの観察

 

3つのつぼみに違いが!?あさがおの観察

 

台風にも負けない!あさがおの観察


と、観察の感想あたりで出てきそうな一言を1つ目のヒントとして足してみました。

単に観察とするよりも、「なにがあったんだろう?」と興味をもってもらえると思います。

 

2.このテーマを選んだ理由

 

「このテーマを選んだ理由は?」と聞かれると、人ってなぜか答えられないことがあるから不思議です。

日本人らしさかも知れませんが、謙虚な心からくる自信の無さだったりが感じられます。

自信があっても即答できなかったりしますよね。

 

人に聞かれるより先に、書き込んでしまう訳ですから、あせらずゆっくりときっかけを思い出しましょう。

興味津々ではじめた研究であれば、おそらく迷わずに書けますね。

 

周りと一緒に考えてはじめたのであれば、少し迷うかもしれません。

そういったときは、研究の中で「なるほど」と思ったことから逆に、研究はじめの疑問を作り出してしまいます。

例えば、

「観察したら、あさがおの花びらは5枚だった」から 

⇒「あさがおの花びらは何枚なのか。また、花びらの数え方について知りたい。」

という感じで疑問を作り出します。

 

3.方法と内容(そして検証)

 

科学者たちが世のため人のため毎日行われている研究では、必ず結果がともなうとは限りません。

それでも新たな発見のため、方法を変えては研究が繰り返されます。

 

ですので研究では、ときとして結果よりも「方法と内容(そして検証)」が重要となります。

 

少し大げさな例だったかも知れませんが、研究のための方法と内容はいくつかの選択肢があり、

またヒラメキもあるところですので、「読んだ人が、自分と同じように研究することができる」ように詳しく伝えましょう。

 

  • 知りたいことはどんなこと?
  • どんな方法なら知ることができると考えたの?
  • どんな準備をして、どんな手順でやってみたの?
  • やったことは自分の予想どおりかどう確認したの?

 

といったことについて、わかりやすく書きます。

 

4.結果と分かったこと

 

結果については上記の3.でやってみたことから、書きやすいと思います。研究の結果をそのまま書きます。

 

ここで結果だけに着色する(他の知識から足してしまう)ことはやめましょう。

もともと結果を知っている自由研究テーマだった場合にやりがちなのですが、あくまでも自分が上記の3.で考えて実際やってみたから出た結果なので、ちゃんと繋がるように表現しましょう。

(結果を足しこむ場合は、3.の方法にも足しましょう)

 

 

5.感想、今後の課題

 

自分らしく「難しかった」「楽しかった」などの感想を書きましょう。失敗したことがあるなら是非とも胸を張って書きましょう。

失敗談のある感想のほうが、「心」があって綺麗です。

また、研究をやってみて、ふと気づいたところや新たな疑問、そして今後に繋がる課題などを書けるとより良いですね。

 

6.参考資料・Webサイト(誰かの意見を参考にしたら、その方の紹介も忘れずに)

 

本やWEBサイトなど、何かを参考にしたのであればこの項目に感謝を込めて紹介しましょう。

(本の著者・タイトル、Webサイト名・URLなど)

 

レポート作成例

いろいろな水を凍らせてみる@ で紹介しています!

 

【まとめ】
小学生の自由研究レポートとしてご紹介してみました。

小学生であれば大きな模造紙1枚に書き込むよりも、A4サイズ以下の冊子(簡単な本)とした方が作りやすくていいのではないかと思います。

持ち運びにも便利ですしね。

私も作品の展示会を見に行ったりしていますが、A4冊子がやはり多いです。